Amazon Fireタブレットの特徴は、抜群のコストパフォーマンスの良さです。他社のハイエンドのタブレットに比べれば、性能は落ちるかもしれませんが、5,980円(Fire7、8GB)~19,980円(Fire HD 10、64GB)で、そこそこの性能のタブレットが手に入るのは、Amazonのファンでなくても魅力ではないでしょうか。
この記事では、Fire使用歴6年の筆者が厳選したAmazon Fireタブレットで使える便利なアプリを5つ紹介します。各アプリの操作を詳細に説明するというより、おすすめの点を中心に解説してきます。
本
Amazonで購入した電子書籍用のリーダーで、特にインストールをしなくても最初から入っています。
ライブラリとストアを簡単に移動できる
「ライブラリ」は入手済みの本を保存しておくためのAmazonのサーバ上の保管場所です。「ストア」はAmazonのショップの「Kindle本」のカテゴリーです。本アプリでは、両者の間を簡単移動できますので、本を読み終わって次の巻をすぐに購入したい場合などとても便利です。
ストアにいるときは赤い丸印を付けたアイコンをタップルスだけで、ライブラリに移動できます。
ライブラリからも同様にカートのアイコンをタップするだけで、ストアに移動できます。PCのKindleアプリと違ってブラウザが開くのではなく、アプリ内でストアに行くことができます。
他の端末と自動的にに同期できる
Amazonの電子書籍は、Fireタブレットだけでなくパソコンやスマホでも読むことができます。
本アプリでは、今読んでいる位置や、しおり、ハイライトなどを複数の端末間で同期することができます。下の図は、本を開いたときにポップアップするウィンドウです。
筆者はカフェなど落ち着いて読める場所ではFireタブレット、自宅ではPC、電車ではスマホ(立っているときに片手で読みやすいため)と3つの端末で読みますので大変重宝しています。
この機能は、デフォルトでオンになっていますが、設定の「本のWhispersync」という項目でオン・オフを切り替えることができます。
簡単な辞書引き
筆者の一番のおすすめは、この機能です。
勉強や調べ物をしているときだけでなく、小説を読んでいるときでも意味や読み方が分からないまま読み進むのは苦痛なものです。かといって、紙の辞書を持ち歩いたり、ブラウザや辞書アプリに切り替えて調べたりするのも大変です。
本アプリでの辞書引きは簡単で、調べたい部分を長押しするだけです。
すると単語が自動的に判定されて自動的に辞書引きされます。
単語の自動選択がうまくいかないときは、多くのアプリで文字列を選択する時と同じ要領で選択範囲を調整します。
辞書は、日本語は「デジタル大辞泉」、英和は「プログレッシブ英和中辞典」です。Wikipediaに項目がある場合は、右にスワイプすると表示されます。
ウィキペディア
説明するまでもないかもしれませんが、ウィキペディアは無料で利用できる百科事典サイトです。
筆者は、PCのブラウザでは以前からよく利用していたのですが、Fireタブレットのアプリは最近利用し始めました。ブラウザにはない便利さもありますのでご紹介します。
リンクをたどって「ウィキサーフィン」
最近は、「ネットサーフィン」という言葉を余り聞かなくなりました。筆者もそうですが、ネットの利用に慣れてくるとあちこちと気ままに見て回るというより、決まったサイトだけを見るようになってくるためでしょうか。
ウィキペディアの記事は、ウィキペディア内に記事のある項目はリンク(デフォルトでは青色表示)になっています。これは、調べ物をしているときに、芋づる式に出てくる分からない言葉を次々に見ていくのに便利ですが、たとえば、「秀逸な記事」からスタートして気の向くままにリンクをたどって読む「ウィキサーフィン」も楽しいですよ。
便利な目次機能
タブレットやスマホを使っていてイライラするのは文章やりストのスクロールではないでしょうか。スクロールバーなどがあればまだいいですが、延々とスワイプし続けないといけないのは本当に不便です。
ウィキペディアアプリには、そんな不便さを解消してくれる目次機能があります。記事の右端を左方向にスワイプしますと、下のような目次が表示されます。
目次の項目(たとえば「大学進学と終戦」)をタップすれば、その位置に飛ぶことができます。また、右上の矢印のアイコンを上下にスワイプすれば、高速にスクロールすることができます。
懐かしい?ランダム表示機能
また昔の話になってしまい恐縮ですが、昔はウエブブラウザと検索エンジンのどちらだったか忘れてしまいましたがウェブページがランダムに表示される機能があったと思います。
これは結構おもしろかったのですが、いつの間にかなくなりましたね。危険なサイトなどが増えたためでしょうか?
ウィキペディアアプリには、「おまかせ表示」機能があります。トップ画面を下にスクロールしていきますと、下のメニューがありますので、タップしますとランダムに選ばれた記事が表示されます。
表示された記事が気に入らなければ記事下部にあるサイコロのアイコンをタップすると別の記事が表示されます。
radiko.jp
ネット経由でラジオをリアルタイム(若干のタイムラグはあります)で聴くアプリです。Fire版はPCやスマホでは利用できる「タイムフリー聴取」と「エリアフリー」には残念ながら対応していませんが、普通のラジオと同等に楽しむことができます。
位置情報サービスをオンにする必要がありますので、設定→ワイヤレスとBluetooth→位置情報サービスと進んでオンにします。他のアプリなどに位置を通知したくない場合には、radiko.jpだけをオンにします。
民法とNHKの両方が聴ける
位置情報から判定して端末がある位置で普通のラジオで聴くことができる局を聴くことができます。民放、NHKのAM、FM放送を聴けます。筆者がこの記事を執筆している神奈川県では16局になります。
アプリ内に番組表あり
各放送局のサイトなどでも番組表は見ることができますが、アプリ内でまとまっているため大変便利です。当日だけでなく1週間先まで見ることができます。
バックグラウンド再生が可能
画面右上の×ボタンをタップすると下のような選択画面になります。「バックグラウンド再生」を選択しますと、再生を続けたまま他のアプリを使うことができます。ゲームなど音の出るアプリの場合両方の音が出ます。
無音スクリーンショット
SFAAPPS社の提供するスクリーンショットアプリです。この記事を書くのにも使わせていただきました。
無課金でもフル機能
アプリ内に小さく広告が表示されますが操作に支障ありません。200円の課金で広告が表示されないようにすることもできます。
3つの撮影方法
画面の任意の位置(デフォルトはシステムバーの中央)に表示される「オーバーレイアイコン」、傾きセンサーなどのセンサーを利用する「センサー」、通知領域にアイコンを表示する「通知」の3つの撮影方法に対応しています。とくに、オーバーレイアイコンが操作しやすく便利です。
タイマー撮影が可能
画面から指を離すと消えてしまうポップアップウィンドウなど撮影するのに便利です。撮影の開始の操作をしてから実際に撮影するまでの時間を0~10秒の間で設定することができます。この時間は、撮影方法ごとに違う値とすることもできます。
MyScript Calculator
最後は少し変わったところで、使わない人はまったく使わないかもしれませんが、関数電卓を常用している人にお勧めのアプリを紹介します。最後の更新が2013年と古いですが、手書き文字を認識できる電卓アプリ「MyScript Calculator」です。開発元はVision Objectsになります。
・見た目通りの入力
電卓だと複雑な式を計算するとき、キーを打つ順番をちょっと考えたり、括弧を追加したりする必要がありますが、このアプリを使えば見た目の通りに指やタッチペンで画面をなぞるだけです。
入力した文字を逐次文字認識して計算してくれます。
高い認識率
上のスクリーンショットで分かるように、かなり雑に書いても正しく認識してくれるのはありがたいです。
修正が簡単
たとえば、上の式で「50°を60°にしたらどうなる?」といった場合、電卓ですと打ち直しですが、このアプリなら「50」を「60」に直すだけで簡単に確認できます。また、明らかに変な数字が出たとき、電卓だとどこを間違えたか分からないので最初から打ち直しになりますが、このアプリだと間違っているところだけ修正すれば済みます。
既に認識されている文字を修正するには、修正したい部分に横線を引いて消ししますと「?」になりますので、そこに新たな文字を書き込みます。
多くの関数に対応
下の図のように多くの関数に対応していますので、足りないことはめったにないと思われます。
オススメのアプリはコレ!Amazon Fireタブレットの便利なアプリ:まとめ
この記事で紹介した5つのアプリを簡単にまとめます。
本
現在位置などを複数端末で同期できる機能と、簡単な辞書引きが便利なFireタブレット標準装備の電子書籍リーダー。
ウィキペディア
無料百科事典アプリ。洗練されたインターフェースで快適にウィキペディアを閲覧できる。サーフィンやおまかせ表示も楽しい。
radiko.jp
地域の放送を手軽に楽しめるラジオアプリ。他のアプリを使いながらバックグランドで聞くこともできる。
無音スクリーンショット
簡単な操作でFireタブレットのスクリーンショットを取れるアプリ。操作から撮影までのタイマーも設定できる。
MyScript Calculator
手書き文字を認識できる関数電卓アプリ。主要な関数に対応し、高い認識率が優れている。
この記事が皆様のご参考になれば幸いです。