後払いとは、商品やサービスの提供を受けた後に代金を支払う決済方法です。さまざまな業種で幅広く利用でき、人気を集めています。
後払いにはどんな方法があるのか、各方法のメリットやデメリットを徹底比較して、おすすめの方法をご紹介します。
後払いにはどんな方法がある？
後払いにはどんな方法があるのかご紹介します。
ネットショップの後払い決済
多くのネットショップで導入されている決済方法です。
主に、以下の後払い決済サービスが多く利用されています。
- ・NP後払い(株式会社ネットプロテクションズ)
- ・後払いドットコム(株式会社キャッチボール)
- ・@払い(株式会社SCORE)
- ・GMO後払い(GMOペイメントサービス株式会社)
- ・SAGAWA後払い(佐川フィナンシャル株式会社)
- ・クロネコ代金後払いサービス(ヤマトクレジットファイナンス株式会社)
- ・アトディーネ(ジャックス・ペイメント・ソリューションズ株式会社)
商品注文時に後払いを選択し、商品と請求書が届いたら、コンビニ、郵便局、銀行のいずれかで代金を支払います。また、LINE Payに対応しているサービスもあります。
商品を受け取った後に支払いができるので安心です。
前払いだと、「代金を払ったのに商品が届かない」というトラブルが起きることがありますが、その心配がありません。
逆にショップ側にとっては、「商品を送ったのに代金が支払われない」というリスクを負うことになりますが、後払い決済サービスを利用することでリスクは保証してもらえるので、双方にとって安心なのです。
atone(アトネ)
atoneは、利用代金を1か月分まとめて翌月に後払いできるサービスです。
使える店舗はまだ少ないですが、ネットショップだけでなく、実店舗でもスマホアプリでQRコード決済ができます。
翌月払いで、コンビニでの支払いのほか口座振替も利用できるので、使い方はクレジットカードとよく似ています。
NP後払いと同じネットプロテクションズが提供するサービスです。
Paidy(ペイディー)
Paidyも、利用代金を1か月分まとめて翌月に後払いできるサービスです。
1か月分の代金の請求がメールとSMSで届くので、それに従ってコンビニか銀行振込で支払います。口座振替も可能です。
また、一部の加盟店では分割払いも選択できます。
バンドルカード
バンドルカードは、VISAのプリペイドカードです。
プリペイドカードといえば前払いが基本ですが、バンドルカードには「ポチッとチャージ」という後払いの機能があります。
アプリで3,000～50,000円を指定して申し込むと、カードに指定した金額がすぐにチャージされます。チャージした金額は、クレジットカードと同じようにVISAの加盟店での買い物に使えます。そして、翌月末までにチャージした金額をコンビニ、ネット銀行、Pay-easyのいずれかで支払います。
買い物をしたい店舗が後払い決済に対応していなくても、VISAの加盟店なら使えるので、実店舗でもネットショップでも幅広く使えます。
クレジットカード
クレジットカードも、店舗が後払い決済に対応していなくても使える方法です。
ネットショッピングではクレジットカード払いを選ぶと、商品を発送した時点で決済処理されることが多いため、厳密には前払いであるともいえます。しかし、購入者がカード会社に代金を支払うのは翌月または翌々月になるため、広い意味では後払いになります。
ネットショップでも実店舗でも、国内外に加盟店が多数あり、非常に幅広く使える便利な決済方法です。
電子マネー
後払い型の電子マネーには、iDやQUICPayがあります。
クレジットカードを紐付けておけば、カードの利用代金と一緒に請求されます。
また、楽天EdyやSuicaなど、事前にチャージして使う前払い型の電子マネーでも、クレジットカードでチャージすれば、後払いにできます。
コンビニなどの実店舗や、一部のネットショップで使える決済方法です。
携帯キャリア決済
携帯キャリア決済は、利用代金を1か月分まとめて携帯料金と一緒に後払いできる決済方法です。
現時点では使える店舗が少ないですが、以下の各携帯会社が発行している国際ブランド付きのプリペイドカードを使えば、使える店舗は格段に増えます。
- ・dカードプリペイド(NTTドコモ、MasterCard)
- ・ソフトバンクカード(ソフトバンク、VISA)
- ・au WALLETプリペイドカード(au、MasterCard)
これらのプリペイドカードに携帯決済でチャージして、クレジットカードと同じように使えばいいのです。チャージした金額は携帯料金と一緒に後払いになります。
チャージした金額までしか使えないので、使いすぎを防ぐのにも効果的です。
それぞれの後払い方法を徹底比較！おすすめは？
後払いにはいろいろな方法があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。さまざまな角度からそれぞれの方法を徹底比較してみました。
手数料で比較
◆クレジットカード(一括払い)、電子マネー、携帯キャリア決済 無料・atone 月90円
◆後払い決済サービス各社 0～数百円(店舗や銀行による)
◆Paidy 口座振替手数料 無料
コンビニ払い 月350円
銀行振込 各銀行の振込手数料
◆バンドルカード ドコモ払い1回300円(6,000円以上はチャージ金額の6%)
ポチッとチャージ 1回500～1,800円
使える店舗数で比較
◆クレジットカード
VISA、MasterCard 約4,720万店
アメックス、ダイナースクラブ 約2,400万店
JCB 約3,000万店
◆電子マネー
iD 約93万店
楽天Edy 約50万店
Suica 約45万店
QUICPay 約29万店
◆Paidy 約70万店
◆後払い決済サービス
NP後払い 約2万3,000店
後払い.com 約2万店
◆atone 約1万6,500店
簡便さで比較
◆クレジットカード
・ネットではスマホかパソコンでカード情報を入力するだけで支払いができ、時間と場所の制約がない
・実店舗では暗証番号の入力やサインが必要な場合もあり
◆atone、Paidy
・口座振替にすれば支払いのためにコンビニ等に行く必要がない
◆電子マネー
・後払い型は事前チャージ不要
・前払い型は事前チャージの手間がかかる
・実店舗での支払いは読み取り機にかざすだけ
・ネットでの支払いはおサイフケータイ以外だとパソコンとICカードリーダー/ライターが必要、時間と場所の制約はない
◆携帯キャリア決済
・ネットでは画面の指示に従って、IDやパスワード、暗証番号を入力するだけで支払いができ、時間と場所の制約がない
・プリペイドカードを使うには事前にチャージする手間がかかる
・使うときの手間はクレジットカードと同じ
◆バンドルカード
・チャージする手間がかかる
・使うときの手間はクレジットカードと同じ
◆後払い決済サービス
・購入のたびにコンビニ等に足を運び支払いをする必要がある
・LINE Payやネット銀行を利用できれば時間と場所の制約はない
利用限度額で比較
◆後払い.com、Paidy
・上限なし
◆クレジットカード
・5万～1,000万円位
◆NP後払い、@払い、GMO後払い、SAGAWA後払い、クロネコ代金後払いサービス、アトディーネ
・5万4,000円
◆atone、バンドルカードのポチッとチャージ
・5万円
◆携帯キャリア決済
ドコモ
au
ソフトバンク
◆電子マネー 楽天Edy
チャージ残高 5万円まで
チャージ上限金額 1回2万5,000円まで
チャージ回数、1か月の利用金額には制限なし
◆iD 紐付けたクレジットカードの利用限度額
◆Suica チャージ残高 2万円まで
安全性で比較
◆後払い決済サービス
クレジットカード情報の入力不要
カード情報漏えいの心配がない
商品が届いてからの支払いなので安心
◆携帯キャリア決済
クレジットカード情報の入力不要
カード情報漏えいの心配がない
◆電子マネー
ネットではクレジットカード情報の入力不要
カード情報漏えいの心配がない
実店舗では読み取り機にかざすだけなので、店員に渡す必要がない
◆バンドルカード
ネットで使うにはカード情報の入力が必要、漏洩のリスクあり
残高が残っていると、不正利用される恐れがある
ただし、アプリでカードを一時停止できるので被害を防ぎやすい
◆クレジットカード
ネットで使うにはカード情報の入力が必要、漏洩のリスクあり
店員に渡したときにスキミングなどの被害に遭うリスクあり
利用限度額まで不正利用される恐れがある
盗難保険が付いており、不正利用されても被害額が補償される
利用者の状況別のオススメの後払い方法
あなたにオススメの後払いは何なのでしょうか？
状況別にオススメの後払いを紹介したいと思います。
クレジットカードを作れない方
クレジットカードがブラックリストだったり、利用停止されているという方はバンドルカードをオススメします。
バンドルカードはネットだけでなく、リアルの店舗でも使える「リアルカード」となるものを発行する事が可能です。
そのカードはクレジットカードと同じように、残高があれば店舗で利用する事が出来ます。
手数料が少し高めなのがネックですが、もしもの為にリアルカードを持っていても良いですね。
また、バンドルカードはAmazonでクレジットカードと同じように利用する事が出来ます。
Amazonギフト券を購入して現金化をしたい方にもオススメできるのがバンドルカードです。
給料日まで食を繋ぎたい方
給料日前にお金を使いすぎて、食べ物を買うお金がない！という方もいると思います。
そのような方はバンドルカード、またはatoneをオススメします。
バンドルカードは上記で説明した通り、リアルの店舗で利用する事が可能です。
VISA対応店でしたらどこででも利用可能です。
コンビニではほとんど対応しており、食を繋ぐにはベストかもしれません。
atoneでは出前サイト「デリズ」と連携しており、食べたお金は来月の払いで良いのです。
しかし、配達可能エリアがかなり限られている為、お住まいのところに出前をする事が難しい可能性もあります。
配達可能エリアは以下のURLから確認してください。
後払いのメリット・デメリット
後払いにはいろいろな方法がありますが、共通のメリットは、金欠時でも利用できることです。給料日前などで手持ちのお金がなくても、お金が入ってから後払いすればいいのです。
NP後払いやatone、クレジットカード、電子マネーなど、ポイントが貯まる方法もあるので、上手に利用すれば節約になります。特にポイント還元率が高いクレジットカードはおすすめです。
デメリットは、金欠時でも利用できるので、つい使いすぎてしまいがちなことです。使いすぎると支払いが苦しくなります。
滞納すると、後払いが利用できなくなる、信用情報に記録される、クレジットカードや携帯電話を強制解約される、などの問題が起こります。
また、お店によっては以下のようなブラックリストに載る可能性もあります。
通販未払い防止ネットワーク
https://unpaid.jp/
お金の管理が苦手な人は、特に気をつけましょう。
クレジットカードはポイント還元率が高いですが、使いすぎるのが心配な人にはあまりおすすめできません。買い物のたびに請求される後払いや、必要な金額をその都度チャージして使うプリペイドカードのほうがおすすめです。
徹底比較！おすすめ後払い方法はこれで決まり！ まとめ
今回は、さまざまな角度からおすすめの後払い方法をご紹介しましたが、一番のおすすめはクレジットカードです。
盗難保険が付いていることやポイント還元率、加盟店の多さ、支払いの簡便さなど、総合的に見てもっとも優れた決済方法ではないでしょうか。
ただし、クレジットカードが作れない人や使いすぎが心配な人には、プリペイドカードがおすすめです。
自分に合った後払い方法で、上手に買い物を楽しんでくださいね。
