Amazonギフト券で詐欺に遭ってしまった場合には、警察に対して速やかに被害届を提出することが正しいのでしょうか?
被害後に取れる対策について説明し、騙し取られたお金を取り戻すための方法について詳しく検討していきましょう。
Amazonギフト券を狙ったギフト券詐欺
どのようなものがあるのでしょうか?
Amazonギフト券を狙った詐欺は以下のものがあります。
- SNSを使った詐欺
- 振り込め詐欺に利用される
- Amazon.jpの社員を装った詐欺
- 出会い系、援助交際を利用した詐欺
- Amazon買取業者を装った詐欺
- アカウントを乗っ取られる
SNSを使った詐欺
これは、筆者の友人が実際に経験したものです。
SNSで繋がりのある友人になりすまし、お金がないからお金を借りたいのだが、現金ではなくAmazonギフト券で渡してくれないか?というものでした。
もちろん送信者は友人ではありません。
詐欺業者が友人のアカウントを乗っ取りそのアカウントでメッセージを送ってきているのです。
SNSのDMやLINEなどを乗っ取ってメッセージを送ってくる場合もあるそうです。
このパターンの場合、助けてほしいなど友人を装ってメッセージを送ってくるものが多いようなので要注意です。
振り込め詐欺に使われることも
このAmazonギフト券はコードさえ聞き出せれば足がつかない為、今では振り込め詐欺や架空請求に使われることも多いようです。
銀行を使えば監視カメラやカード、通帳、架空の銀行口座など調べれば足がつくもので溢れていて、犯人にとってはリスクの塊なんですね。
そこでAmazonギフト券が使われるわけです。
電話口でAmazonギフト券を購入させ、そのコードさえ聞き出してしまえば終わりで、銀行に行くこともなくなり犯人のリスクがかなり軽減されてしまうためこの手法は一時期かなり流行ったそうです。
巧妙な言い回しで騙されてしまう方が続出したため人事ではない事柄と認識しておきましょう。
Aamzon.jpの社員を装った詐欺
中にはAmazonの社員を装い、注文商品の確認、お支払い方法の確認などでメールを寄越して未納のものが存在している。
などの事柄に話を進め、「今日中にお支払いがない場合は訴訟を起こします。」
「訴訟を回避する為には今日中にAmazonギフト券を購入しそのコードを送ってください。」
などなど言葉巧みに誘導し、コードを聞き出すと言う手口もあるようです。
今日中に、などと言われると焦りますし、訴訟になってしまうかもしれないと言う不安から咄嗟にAmazonギフト券のギフトコードを教えてしまうかもしれません。
が、Amazon.jpから個人的にAmazonギフト券のコードを聞かれるなんてことは絶対にあり得ません。
ましてやコンテンツの未払いで訴訟を起こされるということもあり得ません。
未払いのものがあったとしても、アカウントを止められるか、催促メッセージがアカウント内のメッセージに送られて来るといったところでしょう。
Amazonを利用されている全ての人は、この事を頭の隅に入れておいてください。
出会いなどが関わる詐欺
今では、援助交際で先払いを要求し、その支払い方法をAmazonギフト券と指定し、ギフトコードを教えた途端に音信不通になるなんてパターンも確認されているようです。
この場合、この援助交際自体が嘘で罠なのです。
そして援助交際はそれこそが犯罪である為、罠にはまってしまっても警察には被害届を出すことができないという落とし穴があります、気をつけましょう。
Amazon券買取会社を装った詐欺
今急激に成熟しているAmazonギフト券買取市場ですが、信頼できる大手買取企業が何個か挙げられますね。
稀に新規参入と称して規格外の買取率96%〜99%の表示で上がってくるAmazonギフト券買取業者がいますが、これらは大抵詐欺業者で、短期間でこの買取率に惑わされ迷い込んだお客様から大量のAmazonギフト券のギフトコードを聞き出し、ある程度悪い噂が出回ってきたところで音信不通になり撤退するという悪質なものです。
見かけない企業で極端に買取率の高いギフト券買取業者には要注意です。
詐欺業者とその疑いがある買取サイトをまとめているので、是非参考にしてみて下さい。
Amazonアカウントの乗っ取り
これはシンプルに自身で所有するAmazonアカウントの乗っ取りです。
乗っ取られたら、そのアカウントで大量にAmazonギフト券を買われてしまうというものです。
とても危険で、自分のアカウントでAmazonギフト券を大量に購入されているのに
ギフト券は購入履歴に残らない為、購入通知さえ送られてきません=気づかないんです。
ちょっと怖いですよね、常に登録しているクレジットカードの利用額を確認するようにしましょう!
さて、ここから本題になりますがこれらのAmazonギフト券詐欺に遭ってしまった時はどうしたら良いのでしょうか…
Amazonギフト券の詐欺被害に遭ったと判明したらまずどうしたら良いのか
詐欺被害に遭ったら、まずどのような行動をすればいいのかお教えします。
まずはAmazonのカスタマーセンターに問い合わせて頂くことが第一となります。そして最寄りの消費者センターや警察(特に生活安全課が詐欺事件の担当になります)に連絡して被害届を提出しましょう、これが基本的な流れになります。
なぜ最初にAmazonカスタマーセンターに連絡していただくか?
それはまだ詐欺をした人がギフト券の番号を使用していない場合には返金や停止の手続きを行う事が出来るからです。
もし、使用された後でもギフト券の残高が残っていれば返金の手続きを行う事が可能であるとAmazonの担当部署に確認しております。
Amazonへのお問い合わせは以下の方法で可能です。
STEP①Amazonのトップページの一番下にこのような画面がありますので「ヘルプ」をクリックしてください。
STEP②「トピックから探す」の項目から「問題が解決しない場合は」を選択し、「カスタマーサービスに連絡」を選択してください。
STEP③「今すぐチャットを始める」の下にある「Amazon.co.jpからお電話いたします」を選択します
STEP④各種サービスを選択し、お問い合わせ内容で「Amazonギフト券」を選択。その後「電話」というボタンが出現するので、そちらを選択しAmazonに電話します。
国民センター・消費センターに相談を
国民生活センターや消費生活センターに相談することもおすすめできます。
国民生活センター・消費生活センターは各都道府県に必ず設置されており、最寄りの事務所に直接足を運ぶことで法律に詳しい職員にAmazonギフト券の詐欺に遭った話を聞いてもらうことができるほか、顔を出すのが恥ずかしいという場合やすぐ近くにセンターが無いという場合には電話での対応を受けることも可能です。
国民生活センター・消費生活センターでは、日々様々な形の被害の相談を受け付けていますから、それぞれのケースに応じた対処法を教えてもらうことができますし、何度相談をしても料金がかからないため安心できます。
弁護士に相談する
弁護士事務所を訪れて法律の専門家に話を聞いてもらうことも対処法として有効です。
国民生活センター・消費生活センターとは違い、相談するだけでも金銭が発生してしまいますが、例えば自分がAmazonギフト券詐欺に巻き込まれているのかまだよく分からないという場合には、プロの目線から判断を下してもらえますし、起こっている問題が詐欺罪として成立するか否かをチェックしてもらうこともできます。
詐欺罪の場合、警察は基本的に刑事事件として動きますが、弁護士は民事事件に関する知識にも長けており、Amazonギフト券詐欺を行った人物や団体がはっきり分かっているという場合には特に強い力になってくれます。
各機関の連絡先
消費者ホットライン 局番無しで188
警察相談専用電話 ♯9110(つながらない場合は所轄の警察署へご連絡ください)
日本司法支援センター法テラス(犯罪被害担当) 0570-079714
Amazonギフト券詐欺に遭ってから被害届を出すまでの手順について
警察に被害届を提出する場合には、まずは最寄りの交番または警察署まで出向き、担当になる警察官や職員に事情を説明することから始めます。
Amazonギフト券の詐欺の場合110番通報などはする必要がありませんから、事前のアポイントなしで直接警察に向かって構いません。
被害届は警察官と相談しながら作り上げていきますが、事件が起きた日時や場所、被害に遭った金額などを記入するスペースがありますから、Amazonギフト券の具体的な被害額をはじめ、必要な情報を事前に揃えて準備しておきましょう。
被害届が受理されると、警察は詐欺罪で犯人を検挙するための活動を開始してくれます。
数億円単位の被害でも、数百円の被害でも詐欺は詐欺ですから、金額の大小が問題で被害届が受理されないということは原則的にありません。
ただし事件性が薄いと判断された場合などには被害届が受理されない可能性もあります。
確実に被害届を受理してもらうためには、やはり事前に弁護士に依頼して、専門家から直接警察に掛け合ってもらうことが必要でしょう。
被害届が受理された後の見通しですが、残念ながら犯人が検挙される確率はあまり高いとは言えません。
詐欺罪は数多い犯罪の中でも特に立証することが難しく、相手に悪意があったのか否かなど様々な項目を精査した上でなければ立件することが不可能というのが現状です。
ただし同一犯と見られる人物からの被害報告が多発しているという場合や、被害金額があまりにも巨額だという場合には、警察が積極的に動いてくれる確率が高くなります。
犯人が捕まった!その後はどうなる?
刑事事件として扱われ、犯人が検挙された場合には、容疑者は身柄を拘束され、裁判にかけるための起訴ができるか、不起訴として釈放するかが通常48時間以内に決定されます。
起訴となった場合には裁判が開始され、被告人に罪が認められるか否かの審判が行われることになります。
詐欺罪の罪は重く、最大で10年以下の懲役刑が科せられることになりますから、Amazonギフト券で詐欺を起こした犯人は大きな代償を背負って罪を償うことになります。
Amazonギフト券詐欺は被害届を出せばお金は戻ってくる?
詐欺被害者にとって最も気になる問題は、警察に被害届を出した場合に騙されたお金が戻ってくる可能性があるのか、それとも無いのかという点でしょう。
結論から言えば、残念なことに詐欺で騙し取られてしまったお金が戻る可能性は少なく、犯人が捕まったとしても泣き寝入りしなければならないケースが多いというのが現状です。
犯人は初めから騙すつもりでお金を集めていますから、被害者の要求に応じて返金する可能性は低いと言わざるを得ないのです。
仮に犯人が反省し、返金したいと思っていたとしても、既に騙し取ったお金を使い切ってしまっているという場合にはお金を取り戻すことができません。
納得できない話ではありますが、詐欺に遭ってしまったという段階でお金は諦める覚悟を決めなければならないでしょう。
しかし、お金が返ってくる可能性が低いからと言って、被害届の提出を諦めるということだけは絶対に避けてください。
被害届を出していれば、犯人が捕まった場合に警察からの連絡を受けることができますし、若干の弁済を受けられる可能性も残ります。
また、被害届の提出により警察が詐欺の実態を把握することができれば、世間に対して強く注意喚起し、次の被害者が生まれることを未然に防ぐことも可能なのです。
それでもお金を取り戻したい!確率を上げる方法はある?
どうしてもお金を取り戻すことを諦めきれず、警察に頼ることなく自分自身で動いて犯人に返金を迫りたいという場合には、警察以外の組織の力を借りることをおすすめします。
特に犯人のメールアドレスや電話番号といった連絡先が分かるという場合や、詐欺を行ったのが会社などの組織だという場合には、犯人の自宅や所在地を突き止めて直接交渉できる可能性が出てきます。
この場合には、警察や弁護士ではなく探偵事務所に対して相談を行い、調査を依頼することが最も効果的です。
探偵は人を探し出すことにかけてのプロであり、交渉術にも長けていますし、大手事務所の場合には弁護士など法律の専門家もスタッフとして在籍させていることがあります。
犯人の身元が分かり次第、Amazonギフト券で被害に遭った金額を取り戻すために働きかけることが可能で、詐欺罪として警察に連絡しない代わりにお金を返してもらうための交渉を持ち掛けることができます。
犯人がこちらの求めに応じた場合には、一括もしくは分割で被害額全額の返金を受けられる可能性が高くなるでしょう。
これに応じないという場合や、分割での支払いが滞った場合には、詐欺罪として警察に通報するという条件を直接突き付けることができますから、犯人に対して強いプレッシャーをかけられることは間違いありません。
交渉過程でエキサイトしてしまい、我を忘れて殴りかかってしまうという問題を起こさぬように十分に自制した上で話し合いに臨みましょう。
そもそもAmazonギフト券詐欺に遭わないようにするには
それは、きちんと危機管理知識を身に付けることです。
Amazonギフト券現金化業界がどういったものなのか、どのようなリスクがあるのかなどをきちんと把握してから
業者探しをすること、どの局面でも注意を払って相手方と接しましょう。
簡単にコードを教えない
これは買取業者に限らず何かの理由があってAmazonギフト券のコードを教えてくださいと言われた場合です。
この場合、なんの用心もなく安易に相手にAmazonギフト券のギフトコードを教えてはいけません。
逆にギフトコードさえ渡さなければ悪用される事もございませんし、どうされることもありません。
ギフトコードを教えると言う行為がどれだけ危険なものなのか理解しておきましょう!
とにかく焦らない
未払いの商品がある、今日中にお支払いがなければ通報する。などのメールが届いても焦らないで大丈夫です。
焦ってお金を振り込み後で詐欺だったと気がつくケースがとても多いです。
それ程こちらに、ゆっくり考えるという時間を与えてはくれません。
書いてある文章に踊らされないで下さい、だいたいメッセージでコードを教えてくださいと言ってくること自体ありえないのでよく覚えておきましょう!
まとめ
Amazonギフト券の詐欺に遭った場合には、まずは国民生活センターや消費生活センターに相談を行い、事件性が高いと判断された場合に最寄りの交番や警察署で被害届を提出することをおすすめします。
騙し取られたお金を犯人の検挙後に取り返すことは困難ですが、探偵事務所に依頼するなどの方法で犯人と直接交渉をすることも不可能ではありませんから、状況に応じて各専門家への相談を臨機応変に行ってください。